ドイツにおける子持ちの日本人家族の盲点となるのが、意図せずして発生する児童虐待である。

 2018年当時、我が家には6歳と4歳の子どもがいた。

 以下、添付資料は2018年8月22日に会社より提示された勤務シフト表の一部抜粋である。
児童虐待未遂
 なお、個人情報を消してあるが、表中の赤線で囲われている2名が、私と配偶者である。

 上段が金曜日、下段が土曜日のシフトであるが、19:30から21:30を確認すると、この2時間は夫婦とも勤務時間とされている
 これに気付いた当時の元同僚が、社長に「お子さんたちはどうするのか」と聞いたところ、「自宅でDVDでも観ていてもらえば大丈夫だろう」と答えたらしい。

 では、このシフト表のとおりに勤務した場合、どうなるか。

 子どもだけを自宅に残して夫婦で同時に出勤していることを誰かが通報した場合、

  
 私と配偶者は、児童虐待により逮捕される


「それが虐待になるとは知らなかった」
「会社の指示に従っただけで、自分たちがそのように希望したのではない」

 などの理由は一切認められない。

 実際、在独邦人家族で、父親の勤務中、一人買い物に出た母親が知人に会い、「子どもは自宅でお留守番」していることを何気ない会話の流れで伝えたところ、それが通報されたケースもある。

 たとえ勤務先の経営者が日本人だろうと、在独20数年だろうと、ドイツで子育て経験があろうと、「自称ドイツ常識通」だろうと、自分の行動が法律に抵触することになるかは必ず自分で確認すること!